ハーモニーフィールズ

多様な国や文化の民族音楽を表現するバンド

もうすぐ結成10年となるバンド。そのテーマとしてきたことは結成当初から変わっていません。

「異国の文化や伝統を持つ音楽家の音の出会い。」

リーダーのアレ・メッレルの心を長い間掻き立てていた、様々な国や文化の民族音楽への興味や好奇心を表現したバンドといえます。 世界中の伝統的な音や楽器の組み合わせのルーツやリズムとしての共通点を見出し、歴史や風土を深く理解した上で、音世界を作り出しました。 その結果、単なる楽しみを越え、音の旋律を通して伝えられる物語が完成しました。

レパートリーのべースになっているのは、世界の伝統音楽

ギリシャ、セネガル、バングラデシュ、スウェディッシュのトラッド などがベースになったもの。 また、アフリカのダンスや、 ベリーダンスなど 舞台上ではダンスと音楽が融合します。 オリジナル曲も、アフリカや南米のリズムが絡み合い なぜか心地よい音楽です。

リーダー、アレの世界の音楽を愛した結晶

アレ・メッレルが最初に音楽に夢中になったのは、ジャズやスイングやビバップでした。20代 初めまではトランペットやギターを弾いていました。ある日、アレはギリシャ人のクリストス・ ミトレンシスがブズーキを演奏しているのを聴き、その楽器に魅了されて習得しようと決意しました。

ブズーキをマスターするためギリシャに渡り、そのルーツをなぞりました。ギリシャでの修行中、 アレは音楽の情熱というものが演奏者のアイデンティティや民族の歴史から湧き出てくることを 実感し、生まれ故郷のスウェーデンに帰って、スウェーデンの伝統音楽を伝えていくことを決 めました。

アレはその後、スウェーデンのフィドルの伝統が残っているダーラナで10年間過ごし、その音 を深く研究しました。そして、フィドルの代わりにブズーキでスウェーデンの伝統音楽を演奏で きるように、ブズーキの改造もしました。理想の楽器を手に入れるために自ら数多くの楽器を 作ってきました。

アレ・メッレルは1980年代にスウェーデン伝統音楽が復興したことにおいて、なくてはならない 存在だといえます。アレの革新的なアプローチは、「ザ・フィドリング・ピープル」や「ブズーキ・ スペーレマン」のようなプロジェクトで見られます。 アレはスウェーデンの様々な地域の伝統音楽を組み合わせただけではなく、ブラジルやアフリカ 音楽にまでスウェーデンの伝統音楽を溶け込ませました。

アレ・メッレル・バンドも、このように音楽的探求を行い、スウェーデン、ギリシャ、西アフリカ、 ノルウェー、アフロ・キューバ、インド、ラテンの伝統やジャズについて熟知した、個性的でカラフル なメンバーで成りたちます。彼らは、それぞれの異なったバックグランドを反映させて正しい旋律を 探求し、物語を伝え 演奏しています。

素晴らしきパーカッショニスト、ベーシストのラファエル・シダとセバスチャン・ドゥーベ、リーダーの アレ・メッレル、フィドルとストリングスのマグヌス・スティンネルボム、二人のヴォーカル マリア・ ステラスとママドゥ・セネ。様々な要素がアレ・メッレル・バンドのユニークな「単一民族国家」とし てのスウィングをつくりだしています。