ハーモニーフィールズ

カロリーナ・カンテリネン Karoliina Kantelinen

ヘルシンキ出身のシンガーであり、民族音楽学者。幅広いスタイルの民謡を歌う。

カロリーナの特徴は、何と言ってもその表現力である。全身を使って、一つの歌の中にも驚くほど多くの表情を見せてくれる。 彼女は、カレリアンヨイクに自分自身のインスピレーションを織り交ぜて歌う。そのエスニックでブルーグラス的な歌は、時に苦悩に満ちた、時に哀れ深い実に幅広い感情を表現する。

また、伝統的なカレワラの物語やメロディを使い、自ら作曲活動も行う。カロリーナはカンテレやセルフロイトを使ったソロのパフォーマンスをする他、カンテレの伝統楽器ヨーヒッコ とのデュオ「KAROLIINA KANTELINEN &ILKKA HEINONEN」 や女性ヴォーカルグループ「Ketsurat」など様々なアンサンブルでの共演をしている。パペット劇場「SAMPO」でも意欲的に活動している。

世界的に有名となったフィンランドのフォークミュージックグループ「ヴァルティナ Varttina」の代理メンバーを務めた時には、その存在力が話題を集めた。

現在、ヘルシンキ大学の音楽学科でフォークミュージックを教えている。2009年の春よりフィンランドの名門シベリウスアカデミーのフォークミュージック学科の院生として研究を始め、 現在ロシアのカレリア地方に残る古いヨイクの伝統についての論文を書き進めてる。

カレリアン・ヨイク

カロリーナの歌い方を特徴づけているカレリアン・ヨイクは、かつてラップランド地方から来たサーミ人のヨイクがロシアのカレリア地方で独自の変化を遂げて残ったものだと言われている。 その唯一の継承者であった老女によるカレリアン・ヨイクに衝撃を受け、カロリーナ自身、継承することを決心した。現在、カレリアン・ヨイクを継承しているのはカロリーナを含め2人だけだという。

カンテレ Kantele

フィンランドの民族楽器の一つで、ツィター属に属する撥弦楽器の一種。両膝または小卓に置いて演奏する。指先でつま弾く、弦を押さえず(時としてマッチ棒で)かき鳴らす、 という二つの主たる演奏法がある。

カンテレの歴史について、学問上はツィターの仲間に分類されているが、ツィターの成立以前、2000年前にはすでに最古のカンテレが存在したという説もあれば、その歴史は1000年もないと 主張する説もあり、今のところ定説はない。

最古のカンテレは一本の木を刳り貫き、表面に5本の弦を張った楽器であった。現在の演奏会用カンテレは39絃にも及び、その本体は何枚もの板材から作られている。現存する5弦カンテレのうち、 製造年が判別できる最古のものは、1698年に作られたものである。

カンテレは、曲だけを演奏するために用いられることもあれば、歌やダンスの伴奏として用いられることもあった。歌は、叙事詩や叙情詩、伝説などを歌う歌から、 遊び歌などが主なレパートリーで、フィンランドの国民的叙事詩であるカレワラはこうした古い歌を編纂して作られたものである。