ハーモニーフィールズ

北欧音楽の先駆者、松阪在住のトリタニタツシが、満を持して世に送り出した新鋭トリオ。2008年4月名古屋のライブハウスTOKUZOでデビュー。 そのサウンドはトリタニが数多くの国を旅して吸収した体験に基づいており、北欧音楽をベースにしながら、東欧、アラブ、中世音楽からプログレ、パンク・ニューウェーブ的要素 まで感じ取れるカンラン独自の世界。 トリタニ作曲、アヤコ作詞によるオリジナル曲は異種ジャンルが交錯する中で、流行に左右されない大地に根付いたカンラン流のポップな世界観を持つ。

バンド名「カンラン」はオリーブの日本語誤訳で、トリタニがチュニジア旅行中に、砂漠の中にしっかりと根を張って生息するオリーブの樹と出会った時、その生命力溢れる孤高な姿に 感銘を受け、自らが目指す音楽性を重ね合わせて命名された。どこまでも透き通り響き渡るアヤコの北欧ボイスはカンランを象徴しており、圧倒的で一度聴いたら忘れられない存在感がある。 スウェーデンの牛飼い唱法(キューラ)を含めて、日本で北欧ボーカルをマスターした歌い手は他に例がなく、国内外の音楽家や作家などからも熱烈な支持を得ている。

カンランが使う楽器は、アヤコが操る中世の手回しバイオリン「ハーディーガーディー」、トリタニが奏でる中世ギター「リュート」、鍵盤バイオリン「ニッケルハルパ」、カリームが叩く 中近東打楽器「ダルブッカ」とどれも風変わり。一癖も二癖もあるこれらの楽器を巧みに操り、自分たちの音楽を創造するカンランは、世界中探してもどこにも存在しない唯一無比のバンドである。 グルーブ感溢れるパーカッシブな反復リズムに、エッジの効いたリュートが絡み、アヤコの北欧ボイスがアグレッシブに重なる。その音のうねりは万華鏡のように折り重なり、聴く者をヨーロッパ の森の深淵へと誘う。

カンランの前身バンド「ナカトルマ(nakatorma)」から実に10年の歳月を掛けて、トリタニタツシが目指す理想のサウンドが遂に完成し、2012年3月カンラン1stフルアルバム「大地のうた」 として新レーベルKarappo(からっぽ)より世に送り出される。