Johan Norberg & Jonas Knutsson の手記より
3rdアルバムのレコーディングを始める上で重要なインスピレーションとなった 「子供時代の風景＝ノールランド」のアイデアが沸いたのは、難しいことではなかった。 僕たちはこれまでやってきた音楽に、違ったカラーを加えたいと考えていたし、僕たちの楽器と新しい質の音楽をブレンドしたいと思っていた。
驚異的なベースプレイヤーであるEva Kruseとライプツィヒで演奏を共にした後、僕たちは彼女が僕たちの望む音楽を持っている事を確信し、早速スタジオを予約して曲を描き始めた。 そしてレコーディングを始めようとする数週間前、僕たちのエグゼクティブプロデューサー「Siegfried Loch※」より、ミュンヘンから電話が来た。そこで彼はこう言った。
「今私の机の上にあるこの美しいレコードは女声４声によるもので、実に幻想的で素晴らしい音楽だ。 私は彼女たちが君のスウェーデンの一部を担う存在になると思う。彼女たちにこの3rdアルバムに参加してもらうのはどうだ？」 その後僕たちもクラヤの1stアルバムを聴くやいなや、すぐ彼の意見に同意した。彼女たちのサウンドは本当に素晴らしく、 彼女たちの歌声を入れることが、このアルバムのコンセプトを発展させる最良の道だと確信した。
このように、遠くミュンヘンのオフィスにいる誰かさんが、スウェーデン国内のすぐ隣に存在していた 僕たちの音楽に完璧に一致するクラヤを発見するだなんて、実に皮肉なことだ。 けれど僕たちは彼のこの発見に心から感謝しているよ！ さあ、僕たちと一緒に山、急流、ノールランドの真夜中の太陽を通して新しい旅に出よう。
「Skaren: Norrland III」
スウェーデンのルーツ音楽を紹介している人気のシリーズ3弾。
どこまでも牧歌的な北スウェーデン民謡を、サックス、ギター、ベースのジャズ・アンサンブルに加え、
ヴォーカル・アンサンブル「クラヤ」をフィーチャリングしオリジナル曲と伝統曲を収録したノルディック・フォーク集。
※クラヤを絶賛した「Siegfried Loch」氏
ドイツの音楽プロデューサー。1940年8月6日生まれ、ジャズレーベルACTの創設者でもある。
EuroArts Musicのプロデューサー
私はドイツのライプツィヒにあるGewandhaus Chamber音楽ホールでのKrajaコンサートで素敵な夜を過ごしました。 4名の可憐で新鮮で素晴らしい北欧スウェーデンからやってきた天使のような歌声。 信じられない程の美しい声とハーモニーと素晴らしい調和…。それはまるで耳へ、魂へと流れ込るバルサム※のようでした。
彼女たちの歌声を聴いてから10日経った今でも、私は彼女たちの感動的なメロディを口ずさんでいます。(“Jag Sag Dig / I saw や “Alla/Everyone”など…) 私は彼女たちの日本ツアーの成功を心から祈っています。私は、きっと日本の観客の皆さんが彼女たちの歌声を愛し、決して忘れることは無いだろうと確信しています。
※バルサムとは：カナダバルサムというバルサムノキから採る上質の樹脂、香油