ハーモニーフィールズ

あこがれ Áibbaseapmi (longing)

STUBBORN RECORD

朝日新聞の“今月の10枚”にも選ばれた名盤。 ヨイクにインスピレーションを受けた歌に、ポップス・ジャズ・ワールドミュージックの要素が美しく折りこまれている。マルチ・楽器奏者でヨイクの歌い手でもあるフローデ・フェルハイム はじめ、ギター・パーカッション・チェロ・バリトンサックスの奏者が参加している。うち1曲はタンザニアでレコーディングされ、偉大なアフリカ人奏者とシンガーを迎えて演奏された。
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Mattarahku Askai (In Our Foremothers Arms)

ニューヨークのスタジオと、ウッラの故郷である北部フィンランドのUtsjokiという対照的な二つの場所でレコーディングされた。 伝統的なヨイクを歌詞に取り入れ、何曲かのバックには自然やトナカイの音が聞こえることにより、よりリアリティを感じられる。古代の歌と都会的な音との架け橋となったアルバムで、 流行の音を取り入れながらも、北部スカンジナビアの神秘的で素晴らしい北極圏文化へのイントロダクションにもなっている。
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Ruossa Eanan (Russian Land)

1stソロアルバム。ウッラの多様な音楽性を証明し、世界中から素晴らしい賞賛の声をうけ、ヨイクの音楽に多大な貢献をした1枚。

Dolla(fire) / Girls of Angeli

ウルスラとトゥーニのランスマン姉妹が結成した、女性ヨイクグループ「アンゲリ・テュトット」にウッラが入っていた時の作品。 Angeliはウルスラとトゥーニのランスマン姉妹が生まれた村の名前。現在はAngelitと呼ばれて活動を続けているGirls of Angeliのファーストアルバム。

Reviews「Ruossa Eanan」

ウッラ・ピルッティヤルヴィはオリジナルのヨイクを歌う詩人といえるが、チェロやシンセサイザー、サックス、フレームドラム、ギターといった 楽器にヨイクを織り込み、少しジャジーな感じさえする。 このアルバムはサーミの歌に、ヴァルティナがカレリア地方の音楽にしたのと同じ 貢献をすることだろう。 -Rhytm/Rob Weir(March 1999)

ウッラ・ピルッティヤルヴィは北部フィンランド出身のサーミのヴォーカリストで、新しいスタイルのヨイクを歌う。歌や語りや歌唱といった 要素を古い芸術の形と組み合わせ、それが完璧なまでにギターのManneとマッチするのである。 ネイティヴ・アメリカンの音楽やスーフィズムの神秘性のように、ヨイクは叙情的な部分はごく少なく、それよりも意味を持たない言葉で 表される発声の方が重要視される。人間と、目に見えない世界との言葉にしがたいつながりを伝えるために。 ピッティヤルヴィの寛大な 声はあたたかくシルキーなアルトの声で運ばれ、喉が鳴ったような声の調子で強弱をつけられ、独特の発音を作り出している。 それはまるで空気中をくるくると回る粉雪のようだ。楽器の構成はウッラの歌がよく映える。チェロ、サックス、シンセはフレームドラムの トランス的なビートとバランスをとり、ニルス・オーラヴ・ヨハンセンのギターは荒涼でブルージーなフィーリングを与えている。 -Tower pulse! / J. Poet (March 1999)

根本的なヨイクのサウンドは、議論の余地もない。それはまっすぐに内臓や心臓に届き、氷の平原やサーミを遊牧する人々といったも のの感覚を呼び起こす。ウッラと彼女のバンドは新世代に影響されることなく、すばらしいものを作り上げている。ウッラの声は、楽器に よって色づけされ、時にやさしく、時に荒々しく、波紋のように空気を取り巻く。 それは、凍てついた北欧であり、驚くほど美しい。 ここでは、あたたかみのあるチェロさえも凍りついた響きをもち、ソプラノサックスは吹雪のようにむち打っている。これは熱狂したヴィンメや マリ・ボイネとも違う。ウッラはこのジャンルにおいて自身を確立させた。 - Chris Nickson / Amazon.com